追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「で、でも、バレたらどうするんですか? ディオは死んだと思われているのでしょう?」

 それが一番の問題である。暗殺を逃れて隠れていたのに、王都に一緒に行くなんて無謀だ。バレて捕まる可能性が高い。ディオの瞳は特徴があるし、その辺ではお目にかかれないような美男子だ。宰相やアンセルならすぐに気付きそう。
 
「変装すればいい。変装してガノンの騎士団に入り、ララの身辺警護につく。完璧だな」

「完璧でしょうか? 無謀だと思いますよ?」

「なんだ、ララは俺が一緒じゃ嫌なのか?」

「は? そんなこと思っていませんよ? 心配しているんですっ! もう、わかりました! 行きましょう、ディオ。変装は私が完璧に仕上げますから安心してください!」

 半分ヤケクソで言った。どうせディオの考える変装なんて、フードを被ったり、髪形を変えたりという簡単なことに違いない。そんなのじゃ甘い! やるなら徹底的に! 誰が見ても、ディオとわからないくらいにしないと。創造魔法でコスプレ道具一式出して、髪も肌の色も変えるくらいしないと、ディオの存在感は消せないわ。

「うん、頼むよ、ララ。よし、ふたりなら無敵だな!」
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