追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「ありがとう、お父様、お兄様……そしてお姉様。私、カレリアス家に生まれてよかった。この喜びを存分に分かち合いたいところですが、時間がありません。ここから逃げる作戦を話しますね」
「逃げるのは無理よ。鍵はさっきの衛兵が宰相から借りていて、用が終わったらまた返すのよ。いつもは宰相が管理していて手が出せないの」
「鍵は、はい。これを持っていて下さい」
「えっ……あなた、これ……ふふ、そうだったわね」
渡したものを見たナタリアはくすくすと笑った。
案内してくれた衛兵は、腰に鍵を付けていた。私は後ろから牢の鍵を盗み見て、創造したのである。
「やっぱりあなたは特別ね。咄嗟にこれは思いつかないわ」
「特別ではありませんが……ありがとうございます。ええとそれから、鍵は渡しましたが、脱出するのは明日の祝祭……月蝕が始まってからです。当日、オットという私たちの仲間がここに来ます。脱出の道案内をしてくれるので彼に従って下さい」
「わかったわ」
ナタリアは力強く頷くと、鉄格子から腕を伸ばし私の手を握った。父も兄も、それに倣うように手を重ねる。
「逃げるのは無理よ。鍵はさっきの衛兵が宰相から借りていて、用が終わったらまた返すのよ。いつもは宰相が管理していて手が出せないの」
「鍵は、はい。これを持っていて下さい」
「えっ……あなた、これ……ふふ、そうだったわね」
渡したものを見たナタリアはくすくすと笑った。
案内してくれた衛兵は、腰に鍵を付けていた。私は後ろから牢の鍵を盗み見て、創造したのである。
「やっぱりあなたは特別ね。咄嗟にこれは思いつかないわ」
「特別ではありませんが……ありがとうございます。ええとそれから、鍵は渡しましたが、脱出するのは明日の祝祭……月蝕が始まってからです。当日、オットという私たちの仲間がここに来ます。脱出の道案内をしてくれるので彼に従って下さい」
「わかったわ」
ナタリアは力強く頷くと、鉄格子から腕を伸ばし私の手を握った。父も兄も、それに倣うように手を重ねる。