追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「気を付けて。愛する妹よ。明日、月が顔を出したらその時は、思い切り抱き締めさせてね」

「はい、お姉様。みんなも無事に脱出して下さい」

 そうして、私とディオは外で待つ衛兵のもとに戻った。
 
 部屋に戻ると、至れり尽くせりの豪華な昼食がテーブルに並べられていた。
 明日の夜までの命だから、好きなだけ食べろ、ということかしら? 少し複雑な気持ちになったけど、いい感じにお腹が空いていたので、遠慮なく頂いておいた。
 それから少しお昼寝をして、部屋で日課の筋トレをする。いつものスクワットや腹筋にヨガをプラスすると、興味津々で見ていたディオが加わった。
 どこにいても出来るだけルーティンを崩さないというのが私の身上である。
 たとえ、もうすぐ世紀の大決戦が繰り広げられるとしても、体は整えておいた方がいい。
 そうすることによって、いつもと同じ、またはそれ以上の力を発揮することが出来る……はずだ。
 夕食時、食事を運んで来る侍女と共に宰相が現れた。
 そして、来なくていいのにアンセルも来た。朝方「時間を作れ」と言った件を、宰相は律儀に守ったようで、ここで一緒に夕食を取ると言う。
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