追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「ララ様。お話は結構。ひざまずいて祈りを!」

「いいえ。お話しましょう、悪魔ネビロス。あなたの罪について、じっくりと」

「……は? なんですか悪魔とは。そんなものの存在を信じているとは。やはりあなたは心の病なのですかな?」

 真実を言われ、ネビロスは本性を現し始めた。だけど、姿は変わらない。
 グリーランドでの作戦会議の折、悪魔についての考察をした。唯一悪魔退治の場面を見ているディオが言ったのは、本来の姿に戻らないと悪魔は完全に消滅しない、ということ。宰相の体から出て、本来の姿に戻さなければ、退治出来ないのである。

「人の振りをしても無駄ですよ。あなたの正体は知っています。見た人がいるのです」

「ほう! どこのペテン師でしょう? お会いしたいものですが」

「では、お望み通り会ってやろう。ネビロス」
 
 せせら笑っていたネビロスは、声の主の方を見た。入口の扉から、悠然と歩いて来るのは変装を解いたディオ。
 その姿を見て、ネビロスの表情がだんだんと驚愕に変わって行く。それを、私は瞬きもせず眺めていた。

「はは……誰ですか? どこかでお会いしましたかな?」
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