追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「ありがとう、ディオ。でも、本当に全部貰っていいの?」

「もちろん。君にしか使えないだろうからね」

「え? それどういう意味……」

 意味深なディオの言葉に、尋ね返そうとした瞬間。
 パラパラと、なにかが降って来た。
 それは、さっきと同じ剥がれた岩盤だ。しかし、今度は収まる気配がない。それどころかどんどん酷くなっていった。

「早く出よう! 崩れて……!!」

 ディオの警告は、間に合わなかった。天井の岩盤は、鈍い音を立てて崩落し、真っ逆さまに落ちてくる。あまりにも一瞬のことで、誰もその場を動けない。

「ララ!」

「ご主人様っ!」

 ディオとアメちゃんは瞬時に私に覆い被さり、ムーンとスピネはウーノたちを守ろうと動き出す。叫び声と悲鳴の中、私は息を整えた。
 今必要なのは、崩れる岩盤を止めるもの。その核はすでにここにある! 
 掘り出したばかりの宝石を握り締め、頭で創造をして、深く息を吐く。すると、大きな黒い塊が宙に現れ、落ちてくる岩盤を押し上げたのち、天井に張り付いた。
 辺りは、静寂に包まれた。
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