追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 今改めて気付いたのだけど、ディオの全てのパーツはSSランクである。そのSSランクに至近距離で見つめられ、心臓が爆音を上げた。この人が、山賊のお頭(モブ)だなんて、世の中間違っている。もし、私がファンタジーを書くなら、絶対どこかの国の王子様に設定するわ。

「ララ。ありがとう。みんなを助けてくれて」

「え、いえ、そんな。宝石をただで貰ったのだし、当たり前……んん?」

 待って下さい。どうして私の仕業だと気付いたのですか? 
 おかしいでしょ? 魔法詠唱に声はいらない。私の創造魔法は念じるだけで事足りるのだ。さっきも一言も喋ってないはずだ。一体、どういうこと?

「あ、警戒しないでいい。魔法という存在を、俺たちは多少だけど知っているんだよ」

「そ、そうなんですか? 魔法を見たことあるんですか?」

「あるよ。だから、尊敬こそすれ、驚いたり怯えたりはしない」

「はあ……」
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