追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 私は即答した。全知云々の件よりも、今は動力の方が気になるからだ。

「それでは……この創造物の触媒の宝石、それに動力があると思われます」

「宝石に?」

「はい。その宝石の名は金剛石。世界で一番硬く、また希少で貴重なものと言われております。大地の大いなる力を秘めた宝石の中でも最強の力を持つ宝石を触媒にしたので、創造物にも自然に動力が宿ったのでしょう」

「へえ、そうだったのね。これ……ダイヤモンドだったんだ」

 無造作にポケットに詰め込んだ宝石を取り出してみた。金剛石はダイヤモンドの別名。現代においても一番硬く、一番お高い宝石である。光の加減で虹色に見える宝石の原石は、加工もしていないのにキラキラと美しく煌めいていた。グリーランドの鉱山で沸くように採れるから、希少とは思えなかったけど、美しさが超一級なのは納得である。
 とにかく、金剛石を触媒にするとパワーアップするということがわかった。洗濯機も給水ポンプも問題なく稼働し、居住区の女性の仕事は少しだけ楽になったと思う。
 だが、しかし。
 私の胸の内には沸々と湧き上がる思いがあった。
 そう! グリーランド居住区改革である。
< 76 / 275 >

この作品をシェア

pagetop