追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 この山賊らしからぬ優しい人たちの住処を、もっと暮らしやすくしてあげたい。金剛石は元々彼らの鉱山の宝石。私にくれると言ったけど、彼らも宝石の恩恵に預かる権利がある。各家の壁は?がれて、扉からは隙間風が吹く。生活に必要な水は近くになく、家事をする竈も使いにくそうだ。
 本当にこの居住区は、どこかから落ち延びて来た人が、仮設で造ったような雑さなのだ。

「ヘンルーダさん! 私、みなさんに提案があります!」

「え? 提案?」

 洗濯機が回るのをずっと見ていたヘンルーダは、突然叫んだ私に驚き振り向いた。

「グリーランド居住区改革です! もっと住みやすく、快適な生活、目指しましょう!」

 夕方、ディオたちが帰って来ると、私は話を切り出した。広場に来てもらい、創造した洗濯機を見せながら、快適な生活の素晴らしさを力説すると、ウーノやオットたちはすごくやる気になってくれた。
 しかし、お頭であるディオは少し渋い顔をしたのだ。

「確かに今のままでは暮らしにくいけど、あまり派手に変えていくのもどうかと思う」

「どうしてですか? 誰だって便利な方がいいでしょう?」
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