追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「ありがとう。ルアーは……好きな色でいいのかな?」

「はい。いいですよ。何色にしますか?」

「青と銀色がいい」

いい笑顔でディオが断言する。まるで、それ以外はあり得ないと言った風だ。

「青と銀……なかなか渋いですね」

「うん、俺の好きな色なんだよね」

 すると、私とディオの会話を静かに聞いていたオットが、とんでもないことを言い始めた。

「青と銀って、なんとなくララさんを想起しますよね」

「は?」

 な、なにをいきなり。突然変なことを言い出さないで欲しい。
 確かに私の眼は青いし、髪の色は銀色。だからといって、そこで私を連想するなんておかしいでしょ? 
 だいたいディオだって、そんなこと考えて好きな色を答えていないと思う。

「そうだね。ララの髪も目も、とても素敵だと思うよ。俺にとってこの二色は、なんていうか……希望の色なんだ」

「希望……あっ、なるほど。そういうことか」

 ディオの言葉を聞いて、オットは納得したように頷いた。
 なるほど? そういうことか? 
< 96 / 275 >

この作品をシェア

pagetop