魅了たれ流しの聖女は、ワンコな従者と添い遂げたい。
「じゃあ、カイル、して?」

 アイリ様が両手を俺に伸ばした。

(どきゅ~~~ん)

 何度目かの心臓の撃ち抜かれた音がした。
 俺の心臓、最後まで持つかな?

 そんなことを考えながら、手を取り、指先から舐めていった。
 「くすぐったいわ」と笑っていたアイリ様は、俺の舌が脇から胸の外周を舐めながら登っていくと、色っぽい溜め息を漏らした。
 ペロペロ舐めて、お腹の方へ移る。
 どこを舐めても極上の味だ。
 
 おヘソまで舐めると、今度はアイリ様の片脚を持ち上げ、つま先にキスをして、足指の一本一本を丹念に舐めていった。

「カイル! そんなところ、汚いわ!」

 悩ましい声をあげながら、恥ずかしさに顔を覆っていたアイリ様が咎めるけど、これはやめられない。

「アイリ様に汚いところなどありません。俺はアイリ様のすべてを味わいたいのです」
「でも……」
「これも準備に必要なのです」
「そうなのね」

 素直にうなずくアイリ様が愛しい。
 俺はアイリ様を思う存分、味わって、愛撫した。
 俺の舌で指で乱れ、体をくねらせるアイリ様のエロ可愛さはヤバかった。
 心臓がバクバクしながら、俺はアイリ様の準備を整えていった。




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