幽霊少女は30秒を少年に 少年は一生を幽霊少女に
不思議な夢を見た気がする。
少し前に実際にあったことのような、なかったことのような。
夢の中では、女の子の顔が見えた気がするけど思い出すことはできない。
根拠はないけれども、実際に会ったことのように感じる。
だとしたら、僕はその記憶がない。
記憶が少しの時間ないのかもしれない。
美月のことも知らなかったし、いじめのことも知らなかった。
覚えていないことがある以上、記憶が一定期間なくなっていたとしてもおかしくはない。
「またなにか考え事?変な夢でも見たの?」
起きてすぐに色々と考えはじめてしまっていたため、叶に挨拶もしていなかった。
「おはよう、叶。僕が2年生になってすぐの頃の夢を見た気がするんだ」
叶は少し驚いた表情をしてから「何か思い出したの?」と聞いてきた。
「いや正直夢だから、なんとも言えないかな…」
なんで記憶がないかもよくわからない。
思い出せないことは不思議ではあるけれども、どうしようもないから僕自身もうあきらめてしまっている。
「きっと思い出せるし、切り替えよう!」
叶が優しく励ましてくれた。
あんまり心配かけるわけにもいかないので、叶が言っているようにとりあえず切り替えよう。
叶が幽霊としている間は、僕のことよりも叶のことを優先してあげよう。
「ありがとう。じゃあ切り替えて学校に行く準備でもしようか」
僕は叶に声をかけ、二人で食事のためにリビングへ向かった。
リビングに着くと僕の親は「おはよう」といつも通り声をかけてくれた。
僕と叶も挨拶を返して、椅子に座った。
叶は椅子に座るとき、昨日のことを思い出したのか、少しニコニコとしながら腰掛けた。
「今日も叶さんはいるの?」
母の問いに対して、いることを伝えた。
信じてくれていることを再認識することができて、僕もうれしかった。
昨晩と同じように、電話を繋いで叶と会話をしながら食事をした。
食事を終え、学校の準備のために僕と叶は席を立った。
「叶ちゃんも学校に行くの?」
「一緒に行くよ。独りだとつまらないだろうからね」
そう母に伝えると、「そうしてあげなさい」と一言。
その一言は今までの食事の雰囲気とは違って、少し重みのある言葉だった。
少し前に実際にあったことのような、なかったことのような。
夢の中では、女の子の顔が見えた気がするけど思い出すことはできない。
根拠はないけれども、実際に会ったことのように感じる。
だとしたら、僕はその記憶がない。
記憶が少しの時間ないのかもしれない。
美月のことも知らなかったし、いじめのことも知らなかった。
覚えていないことがある以上、記憶が一定期間なくなっていたとしてもおかしくはない。
「またなにか考え事?変な夢でも見たの?」
起きてすぐに色々と考えはじめてしまっていたため、叶に挨拶もしていなかった。
「おはよう、叶。僕が2年生になってすぐの頃の夢を見た気がするんだ」
叶は少し驚いた表情をしてから「何か思い出したの?」と聞いてきた。
「いや正直夢だから、なんとも言えないかな…」
なんで記憶がないかもよくわからない。
思い出せないことは不思議ではあるけれども、どうしようもないから僕自身もうあきらめてしまっている。
「きっと思い出せるし、切り替えよう!」
叶が優しく励ましてくれた。
あんまり心配かけるわけにもいかないので、叶が言っているようにとりあえず切り替えよう。
叶が幽霊としている間は、僕のことよりも叶のことを優先してあげよう。
「ありがとう。じゃあ切り替えて学校に行く準備でもしようか」
僕は叶に声をかけ、二人で食事のためにリビングへ向かった。
リビングに着くと僕の親は「おはよう」といつも通り声をかけてくれた。
僕と叶も挨拶を返して、椅子に座った。
叶は椅子に座るとき、昨日のことを思い出したのか、少しニコニコとしながら腰掛けた。
「今日も叶さんはいるの?」
母の問いに対して、いることを伝えた。
信じてくれていることを再認識することができて、僕もうれしかった。
昨晩と同じように、電話を繋いで叶と会話をしながら食事をした。
食事を終え、学校の準備のために僕と叶は席を立った。
「叶ちゃんも学校に行くの?」
「一緒に行くよ。独りだとつまらないだろうからね」
そう母に伝えると、「そうしてあげなさい」と一言。
その一言は今までの食事の雰囲気とは違って、少し重みのある言葉だった。