アンドロイド・ニューワールドⅡ
「喧嘩?これは喧嘩ではありません。私の目標を宣言しているだけです」
と、2017番は臆することなく言いました。
碧衣さんのヤンデレアンドロイドモードを恐れていないのか、と思いましたが。
そういえば、2017番は、型式番号からして、比較的最近造られたばかりの『新世界アンドロイド』ですので。
まだ、ヤンデレアンドロイドモードと化した碧衣さんが、さながら鬼神のように変化することを知らない可能性があります。
私は知っています。
紺奈局長の陰口を叩いたアンドロイドが、彼によって半壊させられたことを。
そして2017番も、見ての通り。
橙乃局長譲りの、負けず嫌いな性格です。
自ら引くタイプではありません。
最悪、この場でアンドロイド同士の決闘が始まりかねません。
世紀末です。
「良いですよ。僕のことなら何と貶してくれても結構です」
と、碧衣さんは笑顔で言いました。
非常に真っ黒な、歪んだ笑顔です。
「しかし、僕を貶すことで、僕を製造した紺奈局長までもを侮辱しているのだとしたら…」
「…したら?」
「…本当に僕が、あなたより劣ったアンドロイドなのか…試してみましょうか?」
と、碧衣さんは聞きました。
笑顔です。
炭を塗り潰したような笑顔です。
「分かりました。受けて立ちます」
と、2017番は言いました。
この両者の間で、見えない火花が散っています。
相手が人間であれば、魔法のひと言、「どうどう」を使って落ち着かせるのですが。
残念ながら、相手はお二人共『新世界アンドロイド』です。
「どうどう」が通じる相手ではありません。
…そこで。
「…警告します。1110番、並びに2017番は、ただちに戦闘行為をやめてください」
と、私は冷静に言いました。
私達『新世界アンドロイド』には、お互いが争うことがないよう、条件付けが施されています。
この「警告」が、条件付けを発動させるトリガーとなります。
つまりこの「警告」をすれば、お二人共自動的に、矛先を収めるということです。
ただし、ヤンデレアンドロイドモードに移行した碧衣さんに、この条件付けが効くかどうかは不明です。
しかし、少なくとも2017番の方は、これで落ち着くはずです。
その証拠に。
「…そうですね。確かに、少し言い過ぎました」
と、あれほど負けず嫌いで頑固だった2017番は、たちまちにして大人しくなりました。
と、2017番は臆することなく言いました。
碧衣さんのヤンデレアンドロイドモードを恐れていないのか、と思いましたが。
そういえば、2017番は、型式番号からして、比較的最近造られたばかりの『新世界アンドロイド』ですので。
まだ、ヤンデレアンドロイドモードと化した碧衣さんが、さながら鬼神のように変化することを知らない可能性があります。
私は知っています。
紺奈局長の陰口を叩いたアンドロイドが、彼によって半壊させられたことを。
そして2017番も、見ての通り。
橙乃局長譲りの、負けず嫌いな性格です。
自ら引くタイプではありません。
最悪、この場でアンドロイド同士の決闘が始まりかねません。
世紀末です。
「良いですよ。僕のことなら何と貶してくれても結構です」
と、碧衣さんは笑顔で言いました。
非常に真っ黒な、歪んだ笑顔です。
「しかし、僕を貶すことで、僕を製造した紺奈局長までもを侮辱しているのだとしたら…」
「…したら?」
「…本当に僕が、あなたより劣ったアンドロイドなのか…試してみましょうか?」
と、碧衣さんは聞きました。
笑顔です。
炭を塗り潰したような笑顔です。
「分かりました。受けて立ちます」
と、2017番は言いました。
この両者の間で、見えない火花が散っています。
相手が人間であれば、魔法のひと言、「どうどう」を使って落ち着かせるのですが。
残念ながら、相手はお二人共『新世界アンドロイド』です。
「どうどう」が通じる相手ではありません。
…そこで。
「…警告します。1110番、並びに2017番は、ただちに戦闘行為をやめてください」
と、私は冷静に言いました。
私達『新世界アンドロイド』には、お互いが争うことがないよう、条件付けが施されています。
この「警告」が、条件付けを発動させるトリガーとなります。
つまりこの「警告」をすれば、お二人共自動的に、矛先を収めるということです。
ただし、ヤンデレアンドロイドモードに移行した碧衣さんに、この条件付けが効くかどうかは不明です。
しかし、少なくとも2017番の方は、これで落ち着くはずです。
その証拠に。
「…そうですね。確かに、少し言い過ぎました」
と、あれほど負けず嫌いで頑固だった2017番は、たちまちにして大人しくなりました。