アンドロイド・ニューワールドⅡ
「これですねって、いや、瑠璃華さん。これはランダムで…」

「…!お姉ちゃん…これ、ゲーム機だよ」

「う、嘘でしょ?」

と、奏さんも、屋台のおじさんも驚いていました。

やはり、この紐で正解でしたね。

私の目に、狂いはありませんでした。

「は、はい…。…参ったな…こんなに早く、一番の景品を持っていかれるとは…」

と、屋台のおじさんは戸惑いながら、私にゲーム機を渡してきました。

ありがとうございます。

「これで、奏さんがキャラメルで損した分を差し引きしても、こちらが圧倒的にプラスですね」

「瑠璃華さん…。強運とか通り越して、カンニングしてるんじゃないかと心配になるよ…」

「これは、私の実力です」

と、私は言いました。

…ところで。

「このゲーム機、どうしましょう?私は使わないのですが…。…奏さん、要りますか?」

「え!?いや、瑠璃華さんがもらっておきなよ。俺は使わないし…。さっきもテディベアもらっちゃってるし…」

「そうですか。では、私が引き取りますね」

と、私は言いました。

ゲーム機と言っても、どうやって使えば良いのか、いまいち分かっていませんが。

これも、持っていれば、何かの役には立つかもしれません。

備えあれば憂いなし、と言いますしね。
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