タケノコ令嬢は今日もタケノコ掘りで忙しい
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 それから毎日、晴れている日にはロッサナは竹林を歩き回った。竹林の広がり具合を確認すると共に、タケノコがニョキニョキ生えてこないかと確認するため。
 それからあく抜き用に藁を燃やして灰を作っていた。祖父母の許可を取って、祖父母が管理する畑の外れで藁を燃やしていたら、エドアルドがやって来た。煙がもくもくしていたから気になったらしい。

「タケノコのあく抜き用に、藁を燃やして、灰を作っています。本当は糠のほうがいいのですが、こちらではあまりお米を食べる習慣が無いようなので」

「コメは家畜のエサになるな」

「そうですよね。でも、きっとタケノコご飯を食べたら、みんなお米が好きになると思うのです。その家畜のエサを分けてもらうことはできますか?」

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