タケノコ令嬢は今日もタケノコ掘りで忙しい
 家畜のエサは玄米の状態だ。そこから手作業で精米して糠を取り出せば、これもタケノコのあく抜きに使える。

「わかった。誰かに聞いてみる」

 エドアルドのそれに、ロッサナはちょっと嬉しくなった。
 だって、もしかしたら、もしかしなくても、タケノコご飯が食べられるかもしれないのだ。

「ありがとうございます。もしタケノコご飯ができたら、エドさんにもおすそ分けしますね」

「楽しみにしている。それよりも、酷い顔だぞ?」
 言い、エドアルドはロッサナの顔についていた灰をぬぐった。が、余計に広がってしまった。
「すまん。広がってしまった」

「気になさらないでください。あとで洗いますから。では、玄米のほうをお願いしますね」

 エドアルドは頷き、その場を去っていった。

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