タケノコ令嬢は今日もタケノコ掘りで忙しい
 タケノコのシーズンは約二か月。この間にタケノコを掘って、売る。

 いつもの定期的な集まりで、今年のタケノコの売り上げは昨年の倍になっていたことを報告した。それによって今年の納税額を下げ、さらに今年収穫される米を備蓄用として納めてもらうことにした。それに祖父母も大賛成。

「ロッサナちゃん、かわったわね」とバーバラが言う。
「そうですか?」と尋ねると。
「そうよ。ここに来たときは、白くて丸くてふわっとしていたけれど、今では健康的でスラっとして、なかなかの美人さんよ」
 ということは、ここに来たときは美人では無かったということか。まあ、丸々としていたという点は否定できないだろう。あんな屋敷での暮らしでは、丸々するなという方が難しい。どこの令嬢も似たようなもんだろう、とは思うのだが。

 とにかくタケノコを思い出してから、良いこと尽くし。生活も充実している。あのまま王都にいて、侯爵家の令嬢として学校に通っていたら、こんな生活はできなかっただろう。
 ある意味、あの婚約破棄には感謝しかない。

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