タケノコ令嬢は今日もタケノコ掘りで忙しい
「無駄口を叩きに来たのであれば、さっさとお帰り願えませんか? 先ほども言いましたが、私はこう見えても忙しいのです」
 そこで、ロッサナは右手の袖で目に入ってきそうな汗をぬぐう。

「ああ、邪魔をして悪かった。でも、もう一つ君に頼みたいことがあったんだ」

「はい、なんでしょう?」

「来月、とうとうあの王太子が結婚式を挙げるらしい。そのパーティに俺と出席してもらいたいのだが」
 どんな嫌がらせだ? とロッサナは思った。

「エドさんもいじわるですね」ロッサナは言う。「私は、その王太子の元婚約者ですよ。その女を結婚パーティに誘うとか、おかしくないですか?」

「王太子の元婚約者はロッサナ・トスカーニであり、ロッサナ・フェレーリではないだろ? それに俺には君しか誘う相手がいないんだ。そこも察してくれ」

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