春になっても溶けないで
時間が止まってしまったかのように、私と悠はずっとそのままでいた。


離れたくない。ずっと一緒にいたい。

激しく脈を打っていた心臓は、今では落ち着き、むしろ安心感が満ちていく。



心が暖かい。ハグってこんなに素敵なものだったんだ。



誰かに愛されていること。生きていて欲しいと言われること。



その全てが、私の心をじんわりと温める。


『死んじゃえばいいんじゃない?』『あんたに居場所はないの』『嫌い』


数々の暴言、嘲笑。そんなものに、私の心はズタズタにされていた。


でも悠が、その傷を少し癒してくれた。全部が治ったわけじゃ、ないけれど。


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