天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
「聞かずとも、わかります。いずれかの王子と婚約させたい──そうでしょう? まだ、早すぎます」
「ディートハルトの方だ」

 婚約については否定せず、兄王子の名を国王は口にする。ジェラルドは、険しくなった表情を和らげることはなかった。

「悪くはない話だろう。王子の婚約者ともなれば、彼女に手を出そうなどと思う者は数を減らすことができるはずだ」
「お言葉ですが──婚約の話は、すべてお断りしております。それに、ディートハルト殿下のお気持ちもあるでしょう」

 今すぐではなく、あと十年もしてミリエラが成人を迎えた頃。その頃、申し込みがあったなら、ディートハルトだろうがライナスだろうが、否定するつもりはない。

 王家に嫁いで幸せになれるとも思わないけれど、ミリエラが望むのなら力になってやりたいとも思う。

「ディートハルトなら問題ない。今でも、かなり好いているだろう。もっとも、側には騎士がいるみたいだがな」

 くくっと人の悪い笑みを漏らす。こういうところは人前では見せないあたり徹底している。

「そいつと結婚させて侯爵家を継がせるつもりか?」
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