天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!2
 今回はこれを事前に用意しておいた型に流し込むのだ。金属製の型は、領地内に住む職人に頼んで作ってもらった。

 大きな筒と小さな筒、二重になっている筒の間にそっと溶液を流し込む。これで、ホットカーラーの基本の形が出来上がるはずだ。

「……ちゃんとできたらいいんだけど」
「一度失敗しても諦めてはいけないよ」
「わかってる。考えて、実験して、考えて、実験するんだよね。パパもそうでしょ」

 その通り、とにこにことしている父はミリエラの手を取った。

 用意した溶液をすべて流し終えたら、次の溶液の準備。

「……あれ?」

 父が錬金釜を用意してくれたけれど、見ていたら火の中でちらちらとなにか踊っているのが再び見えた。以前も同じようなことがあった気がする。

(……精霊かな?)

 今、精霊眼は使っていないけれど、強力な精霊の場合、こちらの準備ができていなくても、目に映ることがある。

(……ミリエラ、妾に名をつけるのじゃ)

 じっと炎を見ていたミリエラは、声が聞こえてくるのに気が付いた。

 このやり取りには覚えがある──エリアスと契約した時がそうだった。

< 142 / 279 >

この作品をシェア

pagetop