カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない~
まさかの急展開に黙ってられなかったのだろう。
「菱崎っ!」
有馬さんが婚姻届けの記入を阻止しようと踏み出したとき。
「有馬さん。式場の準備状況を確認してきていただけますか?」
杏が有馬さんの前に立ち塞がり、彼の進行を止めてくれた。
「いや、しかし……」
「確かにプランナーとして出会ったのに奪略結婚なんて、上司という立場上、心から祝福できないのはわかります。けれどいくら同僚と言っても、二人の問題に口を挟むのはルール違反です」
蒼空がおばさんに説明した通りに話を合わせてくれた上で、杏は有馬さんの危険な暴走を上手くコントロールしてくれようとしている。
「いや、そうじゃないだろう!?こんな形で結婚だなんて……」
「どんな形であったとしても!」
遮るように声を荒げた杏がどんな表情をしているのか、有馬さんの強張った表情を見ればありありと脳裏に浮かぶ。
「幸い由華は結婚してもここのスタッフとして働いてくれるんですから、これからの彼女を黙って応援しましょうよ。それも上司の仕事なんじゃないですか?」
どんな形でこの結婚が決まったとしても、本人達が納得した以上、アナタが口を出すべきことではないのだから、黙ってみてなさい。
杏の言いたいことを直訳するとこうなるのだろう。
普通に考えれば有馬さんのように反対するのが本当かもしれないが、杏は私が出した答えを信じて見守ってくれているのだから嬉しい限りだ。
「菱崎っ!」
有馬さんが婚姻届けの記入を阻止しようと踏み出したとき。
「有馬さん。式場の準備状況を確認してきていただけますか?」
杏が有馬さんの前に立ち塞がり、彼の進行を止めてくれた。
「いや、しかし……」
「確かにプランナーとして出会ったのに奪略結婚なんて、上司という立場上、心から祝福できないのはわかります。けれどいくら同僚と言っても、二人の問題に口を挟むのはルール違反です」
蒼空がおばさんに説明した通りに話を合わせてくれた上で、杏は有馬さんの危険な暴走を上手くコントロールしてくれようとしている。
「いや、そうじゃないだろう!?こんな形で結婚だなんて……」
「どんな形であったとしても!」
遮るように声を荒げた杏がどんな表情をしているのか、有馬さんの強張った表情を見ればありありと脳裏に浮かぶ。
「幸い由華は結婚してもここのスタッフとして働いてくれるんですから、これからの彼女を黙って応援しましょうよ。それも上司の仕事なんじゃないですか?」
どんな形でこの結婚が決まったとしても、本人達が納得した以上、アナタが口を出すべきことではないのだから、黙ってみてなさい。
杏の言いたいことを直訳するとこうなるのだろう。
普通に考えれば有馬さんのように反対するのが本当かもしれないが、杏は私が出した答えを信じて見守ってくれているのだから嬉しい限りだ。