最愛の日々にピリオドを、


ふたりそろって4月生まれで、合法になったお祝いだとみんなで居酒屋に行った。
お酒の場なんて何が起こるかわからないと、酔っぱらった夕雅が私の友達にちょっかいかけてるのを見て本気でムカついてたし、結構夕雅の友達にもばれてたと思う。「俺らのことをダシに使えばいいよ」と、夕雅の気持ちを置いておいてなぜか私に協力的だった奴らのことを思い出せば、全部ハナから仕組まれていたようなものだったとも思う。


もう少し正直になれよ、
たくさんの人に言われてきた。わかってるよ、って、何度も言い返した。けど関係が壊れて終わってしまうことの方が怖くて何も言えなかった。


夕雅の家に初めて行ったのも、そんな周りのフォローがきっかけだった。
もしかしたら進展するんじゃないかと思っていた関係は、なにも変わらない。酔っぱらった勢いで手を繋いでも、それ以上はないし、部屋に連れ込んでも、一切手を出してこない。この人は本当にわたしのこと異性としてみてないんだ、と思ったくらいに。



「“一人暮らしの男の家にノコノコ着いて行くのは俺くらいにしとけ”、は傷ついたけどね」

「なんでだよ、紳士発言だろ」

「俺はお前に手出さないから安心しろよ、にしか聞こえなかったし」

「あのなあ、好きな女が目の前にいて我慢できた俺を褒めろよマジで」

「だったら早く告ってくればよかったじゃない、「たぶん好き」とか、たぶんってなに?って感じだし」

「濁さないと引かれると思ったんだわ」

「そのたぶんがついても喜んでたわたしが恥ずかしいわ」

「どう考えても怒ってたけどな、あんときの顔。めっちゃ覚えてる、うわこれ怒らせたって」

「素直に好きくらい言えよ、って思ったくらい」

「バレバレなんだから察してくれ、まじで」


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