最愛の日々にピリオドを、


倦怠期なんて、誰にでも訪れる期間も経験した。
毎日一緒にいる意味がわからなくなって、就活が始まったりゼミが忙しくなったりで自分のことに時間を取られるからこそ、相手のことを考えられなくなって。そのくせ不安ばかり増えていって、でも今更自分から会いたいなんて言えない。けど、夕雅は絶対に言ってくれないからわたしが伝えなきゃいけない、って思ったんだ。



『―――さみしい、夕雅にあいたい』

倦怠期の解消法なんてどこ探しても載ってなかったのに、答えは簡単だった。失うことを天秤にかけたら、会いたい、それだけだった。これから何度もこうして会わない日が続いても、失うことだけは、考えられなかったし、夕雅のいない毎日が、想像できなかった。



「寂しい、も全然言わねえもんな」

「言えないから察せって感じ出してたでしょ」

「わかんねーわ、男なんて鈍感だからな」

「それでも夕雅は、わかってくれてたよわたしのこと」

「そりゃあ、誰よりもわかってたいのが彼氏だろ」

「……そういうのを、もっと早く言ってくれればよかったのよ」

「そりゃ、お互い様だろ」



そう言う困難を乗り越えて、気づけば大学4年生になった。就職活動で前期は潰れたし、終わってからは合えなかった時間を埋めるように毎日一緒にいた。
夕雅は、お母さんに挨拶しに来た。夏休み呉羽は俺の家にずっといると思います、でもちゃんと帰します、でも手放せなかったらすみません。なんて、わたしは席を外していたから全然知らなかったけど、そう言う話をつい昨日お母さんから聞いたわたしは、それだけでこっそり泣いた。


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