因縁の御曹司と政略結婚したら、剝き出しの愛を刻まれました

「あ、みっ――光圀くん!」

 中学生になった和華は、制服にエプロンを着けた姿で店番をしていることが多かった。さすがに『みっくん』と呼ぶのは恥ずかしくなったらしい。

 弾けるような明るさはそのままだが、年相応に背が伸びてかわいらしく成長を遂げている。

 髪の長さはボブで、前髪がうっとうしいのか頭の上にまとめてカラフルなピンで留めていた。

 彼女に呼び止められると稽古をさぼっていることが途端に後ろめたくなり、友人たちとはそこで別れる。

 そして和華に招かれるまま一式問屋に入り、とくに目的もなく商品を眺めた。

「光圀くん、背が伸びたね」
「……まあな」
「一八〇センチ超えた?」
「それはまだだ」

 和華は小学生の頃のように俺を質問攻めにするが、高校生になった俺は多少異性を意識するようになっており、小さな頃より会話が弾まない。

 ちらりと和華を見下ろすと小動物のような黒目がちの瞳と視線がぶつかり、わけもなくどぎまぎした。

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