因縁の御曹司と政略結婚したら、剝き出しの愛を刻まれました
光圀さんの部屋に着くと、彼は荷物を部屋の隅にまとめて私を座布団に促す。
言われた通りそこにちょこんと正座をし、なんとなく緊張して背筋を伸ばす。
光圀さんはそんな私の背後に腰を下ろすと、両手を広げて後ろから私を抱きしめた。
大きく心臓がジャンプし、息が止まりそうになる。
「パーティーでの俺は、雑念ばかりだった。早く家に帰って、きみの顔が見たかった」
耳に唇が触れそうな距離で、光圀さんが話しだす。甘えた声に、鼓動がさらに加速した。
こんなに素直な彼は初めてだ。どうしちゃったんだろう、光圀さん。
「光圀さんらしくないですね……?」
「俺もそう思った。しかし、それは俺が今まで恋を知らなかったというだけのこと。離れているのが辛くて、せめて声だけも聴きたいと電話がしたくなって、そばにいればこうして触れたくなる。そんな我慢のない自分も、間違いなく俺なんだ」
観念したように自分の感情を認めた彼は、私の肩を掴んでそっと体の向きを反転させる。
そうして正面から私の目を見つめ、告げる。