因縁の御曹司と政略結婚したら、剝き出しの愛を刻まれました
「ははーん。醍醐先生、顔だけはいいですからね。実家を援助してもらうついでに、女としての欲望を満たしてもらおうというわけですか。清純派気取ってるわりに強欲ですね」
「ち、違……っ!」
本当にそんなつもりはないので、ブンブン首を左右に振る。
不純な動機といっても、決して不埒な内容ではないのだ。
というか、そんなこと望むわけがないじゃない。二十六歳になった今でも、恋愛未経験で処女の私が。
「別にどっちでもいいですけど、ところ構わず先生を誘惑するのはやめてくださいね。この家には僕たちもいるんですから、あちこちで喘がれたら風紀が乱れます」
「だから、違うって言ってるのに……!」
ますます慌てると、太助くんはおかしそうに肩を揺らす。
料理の腕はいいけれど、性格はひねくれているようだ。
楓子さんだけでなく、彼も要注意人物かも……。
これ以上話していてもますます意地悪を言われそうなので、私はムスッとしながらただただ食事に集中した。