因縁の御曹司と政略結婚したら、剝き出しの愛を刻まれました
眠れないままごろん、と光圀さんの布団の方へ寝返りを打つと、同じく布団に横になっている彼と、バチッと目が合った。
絞った明かりの中でもその視線はいつもより温度が高い気がして、胸が早鐘を打つ。
「……眠れないのか?」
「は、はい。光圀さんも?」
「ああ。俺はこのところ毎晩だが」
「毎晩? お体は大丈夫なんですか?」
思わず心配になって尋ねた。
毎晩眠れないなんて、普通じゃない。昼間は寝不足の様子なんてまったく見せないから、気が付かなかった。
光圀さんはガバッと上半身を起こす。
そして私を見下ろし、困ったように眉を下げて微笑んだ。
「そろそろ、大丈夫ではなさそうだ」
「大変。明日、病院へ行きましょう。心配ですから私も付き添います」
一緒に暮らしていればわかる。光圀さんは、あまり痛みや弱音を吐き出さないタイプだ。
そんな彼が大丈夫じゃないと訴えるということは、かなり体がつらいんじゃ……。
ますます心配になって、布団から出る。そのまま光圀さんの方へ四つん這いで近づき、顔を覗き込んだその時――。