海であなたが救ってくれました
「向こうに公園があるから、一緒に食べよう」

「まずくても食べてくれる?」

「まずいわけないだろ」


 胸がきゅんとして、ドキドキが止まらない。
 自分でも信じられないくらい、彼への気持ちがどんどん加速していく。


 少し歩いたところに小さな公園があり、木製のベンチにふたりで腰をおろした。
 お弁当箱の蓋を開けて披露すれば、由稀人くんが「うわぁ!」と感嘆の声をあげる。


「さすが琉花さん。こんな綺麗な手作り弁当、見たことない」

「ほんとに?」

「マジで! しかも俺の好きなものばっかり」


 おかずは無難なものしか入れていないので、そんなに感動されると逆に恐縮してしまう。
 でもよろこんでもらえたのは、素直にうれしい。


「いただきます! ……うまい!」


 真っ先に唐揚げを選んで口に放り込んだ由稀人くんは、咀嚼するなりすぐに感想を伝えてくれた。
 そっか、唐揚げが一番好きなのか。
 おにぎりも、玉子焼きやどのおかずも、全部おいしいと言って満足そうだ。

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