赤ちゃんを授かったら、一途な御曹司に執着溺愛されました
ふたりきりの挙式もイタリアへの新婚旅行も、まさか、私が幼い頃口にした、無茶な夢を実現させてくれるためだったのかと驚きすぎて声も出なかった。
匡さんはポーカーフェイスで感情がわかりにくい部分があるけれど、とても優しい人だ。
そして、私が思う以上に、しっかりと私のことも、私との思い出も大事にしてくれている。それを実感し、嬉しくて堪らなくなる。
ひとしきり感動して喜びを胸いっぱいに抱え込んでから、『美織もこんな大きいダイヤの指輪もらって結婚したい』と言った無邪気な幼すぎた自分を思い出すと同時に毎日眺めている婚約指輪が頭に浮かび……。
匡さんに必死で謝ったのだった。
麻里奈ちゃんの誕生日パーティーは、桧山系列のホテルの会場で開かれた。
いつもはここまでの規模ではないと匡さんが言っていたので、二十歳という年齢が理由だろう。
壁紙も天井も、オフホワイトとグレーとベージュの市松模様で、伝統的な雰囲気にモダンさが入り混じっていて圧巻だった。
主役の麻里奈ちゃんが身に着けている振袖は赤で、彼女の活発な性格によく似合っている。