赤ちゃんを授かったら、一途な御曹司に執着溺愛されました


きつく言い返したつもりもなかったのに、ハッキリとした態度を返しただけで祥子さんが少し怯んだのが見て取れた。

匡さんをこっそり見上げると、〝それでいい〟という目線が返される。

祥子さんは気を取り直したように、ふんと鼻を鳴らすと私に再度見下すような眼差しを向けた。
まるで初めてうちに乗り込んできたときの麻里奈ちゃんだった。

「ずいぶん口が達者ね。たいした家柄でもないのに、よくこんな場に堂々と出てきて、しかも主賓側の私に向かって偉そうな口が叩けたものね。お里が知れるなんて言葉があるけれど、今あなたを見てその意味を理解したわ」

祥子さんは、どうしても私が気に入らないらしい。

こうなってくると披露宴会場で言われた〝妊娠できる体か検査しなさい〟という意味合いの言葉も、もしかしたら本気で望んでいたわけではなく、嫌味のつもりだったのかもしれない。

たいした面識もないのにどうしてここまで目の敵にされているのかはわからないけれど、さきほどの祥子さんの言葉が答えだろう。

私が一般家庭で育ったから、そこが気に入らないのだ。

周りから話を聞く限り、〝桧山〟の名前をとても大事にしているらしいから、血が汚れるだとか思っているのかもしれない。

そんなふうに考えていると、祥子さんが続ける。


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