リスタート〜さよなら、私の初恋〜
でも、でも、私も……。

「会いたい」

気がついたらそう口にしていた。今なら、自分が思っていること全部素直に言えちゃうような気がした。

『あ、えとじゃあ、30分くらいしたらいつもの公園に行く』

私が会うというとは思ってなかったのか、慌てて時間と場所を決めて伝えてくれた。いつもの公園。保育園の頃から中学生の頃までよく二人で遊んでいた、近所の公園。

「わかった、じゃあまた」

そう言って、電話を切った。告白するかしないかはまだ決められない。柏木さんに言われたこともまだ吹っ切れない。それでも、瞬の真っ直ぐに向き合ってみたいと心から思った。

「……よし」

小さい声で静かに気合を入れて、家に帰ってからずっと制服だったことに気がつき、着替えることにした。鏡を見ると、髪も顔もくちゃくちゃだった。長袖の白いワンピースを着て、顔を洗って髪をクシでとかし、紗奈みたいなポニーテールにした。

「ポニーテール、案外悪くないかも?」

鏡を見ながら、そう独り言を零した。
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