没落令嬢は今日も王太子の溺愛に気づかない~下町の聖女と呼ばれてますが、私はただの鑑定士です!~
ルネの左手の薬指に、これまで見たことのない指輪がはめられていた。
台座はプラチナで、石はダイヤモンドカットが施されたモルガナイトではないだろうか。
淡いピンクの石が窓からの光を浴びてキラキラと輝いていた。
口元に両手をあてて驚くオデットに、ルネが頬を染めて報告する。
「昨日の夜ダニエルとレストランでデートして、プロポーズされたの。付き合ってまだ三か月だから早いと思ったんだけど、結婚してからお互いをもっと知ればいいって言ってくれて、そうよねって思ったんだ」
「わー! ルネおめでとう。私もとっても嬉しいわ!」
ルネの恋人はダニエル・ヘインズ、二十五歳。
オデットは彼を一度だけコロンベーカリーの前で見かけたことがある。
会話を交わしてはいないが、ルネがデートのたびに嬉しそうに報告してくれるので、半分知り合いのような感覚でいる。
身長はジェラールと同じくらいに高く、スラリと細身でなかなか端整な顔立ちだ。
王城騎士として活躍する彼は城内の寄宿舎に住まないといけないらしく、結婚してもルネはこのまま実家住まいでパン屋の仕事も続けるそうだ。
台座はプラチナで、石はダイヤモンドカットが施されたモルガナイトではないだろうか。
淡いピンクの石が窓からの光を浴びてキラキラと輝いていた。
口元に両手をあてて驚くオデットに、ルネが頬を染めて報告する。
「昨日の夜ダニエルとレストランでデートして、プロポーズされたの。付き合ってまだ三か月だから早いと思ったんだけど、結婚してからお互いをもっと知ればいいって言ってくれて、そうよねって思ったんだ」
「わー! ルネおめでとう。私もとっても嬉しいわ!」
ルネの恋人はダニエル・ヘインズ、二十五歳。
オデットは彼を一度だけコロンベーカリーの前で見かけたことがある。
会話を交わしてはいないが、ルネがデートのたびに嬉しそうに報告してくれるので、半分知り合いのような感覚でいる。
身長はジェラールと同じくらいに高く、スラリと細身でなかなか端整な顔立ちだ。
王城騎士として活躍する彼は城内の寄宿舎に住まないといけないらしく、結婚してもルネはこのまま実家住まいでパン屋の仕事も続けるそうだ。