没落令嬢は今日も王太子の溺愛に気づかない~下町の聖女と呼ばれてますが、私はただの鑑定士です!~
「まくほどの塩はうちにないな」
「じゃあ取ってくる。オデット、泣く必要ないからね。あんなの嘘っぱち。ジェイさんに聞いてみたらすぐにわかるわよ」
野次馬たちはサラの後についていったので、店の前には静けさが戻っている。
ルネが憤慨して出ていったら、オデットは足元を見つめて不安と向き合った。
(私も嘘だと思いたいけど……)
あのダイヤモンドの原石を加工して何点かのジュエリーに仕立てれば、おそらく億の値がつくだろう。
それほどの原石を簡単にあげてしまえるほど富のある貴族は、王族くらいではないだろうか。
サラの護衛に王城騎士がついているのも、国王が聖女を王族に迎えようとしている証拠のような気がした。
加えて、昨日のジェラールの態度。
ぼんやりと上の空で疲れているようだった。
聖女の記事に皆で盛り上がっていたら急に帰ってしまい、それはサラとの結婚話が原因なのではないだろうか。
(国王陛下がサラ様を王太子妃にと考えているのは本当かもしれないわ。でも殿下は、そうじゃない……)
没落貴族令嬢なので私こそ王太子妃に相応しいと胸を張れないけれど、ジェラールに愛されている自信はある。
「じゃあ取ってくる。オデット、泣く必要ないからね。あんなの嘘っぱち。ジェイさんに聞いてみたらすぐにわかるわよ」
野次馬たちはサラの後についていったので、店の前には静けさが戻っている。
ルネが憤慨して出ていったら、オデットは足元を見つめて不安と向き合った。
(私も嘘だと思いたいけど……)
あのダイヤモンドの原石を加工して何点かのジュエリーに仕立てれば、おそらく億の値がつくだろう。
それほどの原石を簡単にあげてしまえるほど富のある貴族は、王族くらいではないだろうか。
サラの護衛に王城騎士がついているのも、国王が聖女を王族に迎えようとしている証拠のような気がした。
加えて、昨日のジェラールの態度。
ぼんやりと上の空で疲れているようだった。
聖女の記事に皆で盛り上がっていたら急に帰ってしまい、それはサラとの結婚話が原因なのではないだろうか。
(国王陛下がサラ様を王太子妃にと考えているのは本当かもしれないわ。でも殿下は、そうじゃない……)
没落貴族令嬢なので私こそ王太子妃に相応しいと胸を張れないけれど、ジェラールに愛されている自信はある。