没落令嬢は今日も王太子の溺愛に気づかない~下町の聖女と呼ばれてますが、私はただの鑑定士です!~
「まだそのようなことを言っているのか。指示に従わねば中止にするぞ」
「そう仰られると思いましたので、聖女降臨を祝うという目的はすでに挨拶を交わした方々には話しています。それでも中止になさいますか?」
国王が唸るように黙った。
中止にすれば、国王は聖女を歓迎していないのかと思われることだろう。
思い通りにはさせないとばかりにジェラールは不敵な笑みを浮かべているが余裕はなく、父親の無言の圧に耐えているようにも見える。
「まぁよい。この催しの後には聖女サラとの話を進めるからな。それは決定事項だ」
国王は踵を返してドアを出ていき、貴族たちもぞろぞろと続く。
時刻は二十時になり、王城の使用人が晩餐会会場へと招待客を誘導していた。
オデットを連れて壁際に寄ったジェラールは、額ににじんだ汗を拭いて息をつく。
「やはり父上だけは簡単に丸め込めないな。それで、どうだった?」
王城に到着した時にジェラールに頼まれたことがあった。
『オデットの鑑定力で父上を見てほしい』
「そう仰られると思いましたので、聖女降臨を祝うという目的はすでに挨拶を交わした方々には話しています。それでも中止になさいますか?」
国王が唸るように黙った。
中止にすれば、国王は聖女を歓迎していないのかと思われることだろう。
思い通りにはさせないとばかりにジェラールは不敵な笑みを浮かべているが余裕はなく、父親の無言の圧に耐えているようにも見える。
「まぁよい。この催しの後には聖女サラとの話を進めるからな。それは決定事項だ」
国王は踵を返してドアを出ていき、貴族たちもぞろぞろと続く。
時刻は二十時になり、王城の使用人が晩餐会会場へと招待客を誘導していた。
オデットを連れて壁際に寄ったジェラールは、額ににじんだ汗を拭いて息をつく。
「やはり父上だけは簡単に丸め込めないな。それで、どうだった?」
王城に到着した時にジェラールに頼まれたことがあった。
『オデットの鑑定力で父上を見てほしい』