エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】 ~続編更新中~
「もう嘘つかないで。―――みなって言う人は本当に血の繋がった妹さん?」
「血は――――繋がっていない」
「それはどういうこと?」
「血は繋がっていないけど妹で間違いがない」
「―――じゃあなんで美湖さんや渚沙さんと一緒に紹介してくれなかったの?」
「それは――」
言葉に詰まる彼はそのまま項垂れるように頭を抱えてベッドに座り込んだ。
妹だと言い張るけど血は繋がっていない。
しかも私にその存在を隠し続けてきた。
”どんな女で妥協したのか確かめたくなったの、それだけ”
いつか穂谷君に言われた言葉が頭の中で木霊する。
私は身代わりだったんだ。
彼女を愛せないが為に、その行き場のない愛を受け止めるだけの存在だったんだ。
「――――数ヶ月だったけど楽しかった。ありがとう、バイバイ」
「あ、え、ちょっと、」
呆然としていたミヲ君は、私の言葉に焦りを見せてくれたけど、追ってくることはなかった。