エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】  ~続編更新中~

「このことをミナに知られてはいけない気がしたんだ。それで精神が崩壊してしまうんじゃないかって思うと怖かった」

「確かに、そんなことをずっと秘密にされたままじゃ、知った年齢や感じ方によってはショックを受けるよね」

「うん。だから、兄としては勿論だけどいつまでも見守っていたいと思うようになったんだ。いつこの事実を知ってこの世から消える選択をしてしまわないかが心配で、居てもたってもいられなくなった。海外赴任の時なんかは本当に心配して気が気じゃなかったし」

「そうか・・・」だからあんなに痩せて帰って来たんだ。


「あまりにも心配し過ぎて過保護になってたんだ。行き過ぎて彼女の方から距離をとられて初めて自分の異常行動に気がついたんだよ」

「そうなの」

「ミナばかり疎外感を持ったまま悲しみを背負うって時に、俺が幸せになるのが気が引けたんだ。せめて一緒に居てあげることも正直考えた時期もあった。でも、どう考えてもムリなんだよ、妹以上には思えない。可哀そうだと思うけど、同情だけではどうにもしてやれないんだって、君と離れてる間に散々思い知ったよ。愛したい人を諦めてまで妹を気遣うことは出来ないって」

「―――そう」
自分は愛されていた。それが分かっただけでもこの上ない幸せを感じる。
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