あなたが社長だなんて気が付かなかった〜一夜で宿したこの子は私だけのものです〜
翌朝目が覚めると彼女は消えていた。
メモには俺への感謝が書かれていた。

【あなたのお陰で前を向いて歩いていけそうです。本当にありがとうございました。雪】

雪って書くんだな。

なんとなく朝になったら彼女が消えてしまうのではないかと思っていた。
生真面目な彼女にとって昨夜のことは忘れたいことなのかもしれない。
でも俺への感謝が書かれてるって言うことは悪い思い出をにはならなかったのだと信じたい。

いつかまたどこかで彼女に会うことができたら彼女を守れる存在になりたいとそう思いながらメモを丁寧にたたむと財布の中に入れた。
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