溺愛体質の先輩が甘くするのは私だけ。
「ねぇ、じゃあ……僕と付き合ってください」


照れてるかと思えば、そんな王子様スマイルを浮かべて手を差し出す先輩。


答えなんて、決まっている。


「……はい」


差し出された大きな手。

その手に自分の手を重ねた。


「……ごめん、許して」

「へっ?きゃっ……!?」


その瞬間、私は先輩に思い切り腕を引かれて、ぎゅっと抱きしめた。

強く、強く。


「……ほんと、好き……大好き……愛してる」

「へっ……?あ、わ、私も……です……」

「ごめんね真白ちゃんのこと、怖がらせて」

「い、いやっ……」


先輩が私のこと好きでいてくれていたなんて、信じられもしなかった。


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