友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~
背が高くて整った顔をしているし、あのルックスなら目立つに違いない。


不真面目そうに見えて、さっきの数学のときのように頭はよさそうだから、そのギャップが女の子にはグッとくるのかもしれない。


だけど、話しかけづらいオーラが出ているから、女の子からは話しかけてこないだけ。


わたしには、そんなふうに見えた。


一之瀬くん自身も、とくに馴れ合いを求めてないように思える。

だから、いわゆる『一匹狼』というやつだ。



お昼休み。

仲のいい友達と机をくっつけてお弁当を食べる女の子たちの輪に、わたしが入っていけるわけがなかった。


適当に購買でパンを買うと、わたしは屋上へと向かった。


天気もよくて、心地いい風も吹いているのだけれど、だれもいなかった。


教室にいたって、わたしの悪口しか聞こえてこないから、1人で過ごせるこの場所が…落ち着く。
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