ホ・ン・ネ ☆
 十七時五分。

 待ち合わせ時間、五分遅れて着くと、すでに樹と湊はすでに自動販売機の前にいた。彼らは私服だった。

「遅れてごめん!」って凛が言うと「大丈夫だよ! 浴衣可愛いね」と湊が答えた。

「うん、可愛いな」

 一瞬こっちを見たけれど、凛と目を合わせながら樹も「可愛い」と言った。

 明らかに樹は凛に可愛いと言っていた。
 そうだよね、凛、可愛いもんね。

 せっかくのお祭りだから、楽しもうとはしたけれど、少ししょんぼりしていた。
 


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