俺の側にずっといろ、生涯お前を守る
すごく仕事熱心で、私を守ってくれることに頼もしさを感じた。

まさか、真山さんが十年前から私に好意を寄せていて、見守っているだけの気持ちから独占欲が目覚めたことなど知る術はなかった。

俺はまりえさんを手放す気持ちは全くなかった。

(俺が一生守って行くからここにいてください)

この言葉は嘘偽りのない、俺のまりえさんに対しての気持ちだった。

次の日曜日、私は父に呼ばれて実家に向かった。

もちろん真山さんと一緒だ。

あれ以来、私はずっと助手席に座っている。

シートベルトを真山さんがしてくれる時、グッと顔が接近すると、このままキスされるんじゃないかとドキドキが加速する。

でもそれでも構わないと思えるほど、真山さんに惹かれはじめていた。

助手席のドアを開けて、「自分は車で待機しています」と言ってくれた。

後ろを振り向くと真山さんがじっと私を見つめていた。

真山さんの俺が一生守って行くからここにいてくださいと言った言葉は脳裏に焼き付いて離れない。

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