クールな幼なじみが本気になったら
芽依が冷やかしてくる。


「なんだかんだ言って、ユウヤくんのこと好きなんじゃんっ♪」

「…違うよ!こんな人前であんなことされたら、だれだって恥ずかしくて…こうなるよっ」


ユウヤくんは慣れた様子だったけど、わたしは周りの視線が気になって、恥ずかしくてたまらない。


「今の…見た?」

「…なにあれ。なんでユウヤくんが、2年の先輩なんかに…?」


…ほら。

今の現場を目撃した1年生たちが、さっそく小声で話している。


こういうときだけは、嫌というくらいに人の声がよく聞こえる。


「めっ…芽依!早く行こ…!」


わたしはその場から逃げるように、芽依の手を引いて教室へ向かった。



わたしのクラスはいつも通りで、さっきのユウヤくんとのやり取りを知っているような人はだれもいなかった。
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