紳士な副社長からの求愛〜初心な彼女が花開く時〜【6/13番外編追加】
「えっといつものやつと、あと今日は新鮮なお魚が入荷したとかで、何か贅沢なカルパッチョ食べてます!」
『贅沢なカルパッチョか。いいなぁ』
和泉さんが可笑しそうに笑った。
「今度また入荷したら比呂さんに作ってもらいましょう!和泉さんはもうご飯食べましたか?」
『うん、今日は会食があってね。中華飯店でエビチリとか青椒肉絲とか、あとは北京ダックを食べたよ』
「おお、本場の北京ダック!いいですね!やっぱり美味しかったですか?」
『うん、灯ちゃんにも食べさせてあげたかった。今度そっちで一緒に食べに行こう』
「ぜひ!」
答えながら、和泉さんの声に少しだけ疲れが滲んでいるように感じた。
「……和泉さん、お疲れですか?」
『……、んー、ちょっとだけ、ね。……灯ちゃん、』
「はい?」
『声聞いちゃうと、会いたくなっちゃうね』
「〜〜……っ!」
今まであまり聞いたことのない和泉さんの弱々しい声に心がきゅっと音を立てて。
その後に放たれた不意打ちのそれに、ぶわっ!と身体中の血が一気に沸騰したような感覚になった。
『あ、ちょっと待って灯ちゃん、その顔、比呂くんから隠して』
………⁉︎
その顔隠して、とは……⁉︎
ビデオ通話じゃないから、和泉さんにも私の顔は見えていないはずだけど……⁉︎