消えないで…僕の初恋
お互い
違う進路が決まっている。
私はカフェの店員で
渚くんは専門学校に。
お互い地元にいるとはいえ
高校を卒業したら
奇跡でも起きない限り
ばったり会うこともないし。
「はぁ~。
渚くんに
自分の想いを伝えられないまま
卒業しちゃうんだろうな……」
悲しみを追い払いたくて
ファイルをおでこに
ポンポンぶつけてみた。
でも効果なし。
私は立ち上がり
資料棚の前に進む。
高校3年間
先生にお願いされてきたから
どこにどのファイルを戻すかは
わかっている。
ささっと
3つのファイルを棚に戻し
私は空いた両手を頬に当てた。
うわぁ
まだ熱いじゃん、私の頬。
このまま教室に戻ったら
渚君にドキドキしちゃったことが
クラスメイトにばれちゃうかも。