消えないで…僕の初恋


私はフフフと笑った。


この場を和ませたくて

渚君の心のモヤモヤを
取り払ってあげたくて。



大好きな渚くんの笑顔
私のせいで奪いたくないしね。



キョトン顔の渚くんと
視線が絡む。



透き通った綺麗な瞳。

こんな間近で見ることは
多分もうない。




3年間
片思いを頑張ったね、私。


神様がくれた奇跡の時間は
これで終わりだね。



教室に戻れば
私と渚くんの距離はまた遠くなる。



教室の端と端、一番遠い席。

お互いの心の距離も
席と同じくらい遠い。



心の距離が近づくこともなく
卒業を迎え

私の初恋は
泡となって儚く消えてしまう。



でも、しょうがないか。



気持ちを伝えて失恋して
気まずいまま卒業するより
よっぽどいいもん。


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