社長っ、このタクシーは譲れませんっ!
 いやいや、あれはあれで、私の中ではちゃんと整理できてるんですよ、と思う。

 ほらほら、と千景はみんなにメモ帳の一ページ目を見せた。

「私の一日のスケジュール、円グラフにしてあるんです」

「……小学校のとき、書かされたな、こういうの」

 自主的に書くやついるんだな、と吉峰が呟く。

 みんなが千景の色塗りされた円グラフを覗き込んだ。

「なにこの、針の先程の広さに書いてある、『鍛える』って」

「腹筋を少々」

「……少々すぎるだろ」
と将臣が呟いた。

「『仏』ってなんだよ」

 幅広く青色で塗られた部分を指差し、吉峰が言う。
< 107 / 477 >

この作品をシェア

pagetop