王女の選択

「今日のご予定は?」

「城下町を回って来ようと思う。戦いが終わって今日で三日目だ。そろそろ民も店を開け始めるころだろう」

「どなたかを残されて行きますか?」

「・・・なぜだ?」

「いえ・・・あの・・・・もしかしたら宴の準備のため、お願いしたいことが出てくるかもしれないと思い・・・」

まさかダンスの練習に付き合ってくれる人を探しているとは口が裂けても言えなかった。

ジェラルドはじっと考えるようにカーラを見ていたが、特に何も言わずにリュカを置いて行くと一言告げた。ジェラルド達も今日は宴の準備のため、昼は食べずに町を周り次第帰ってくるらしく足早に城を後にした。
カーラは朝食を片付け一息ついたころ、大広間にいるリュカに声をかけた。

「リュカ殿。実はお願いがあって」

「なんでしょう?カーラ殿のお願いであればなんなりと」

リュカはにっこりと笑うと、カーラの手を取って素早く口づけを落とした。
こういう男性にも会ったことがないため、どう対応していいのか正直わからなかったが、今はそんなことはどうでもよかった。

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