王女の選択
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では今すぐ結婚式を行おうと提案してきたジェラルドにカーラは絶句した。
「準備は整えられているって・・・どういうことですか!私が結婚しないと言っていたら、どうされていたんですか!」
「その時はもう一度ルドルフ殿に話をして、協定書を書き直していただろう」
まぁそんなことにはならないとわかっていたが。とまるで何の問題もないように話すジェラルドにカーラはあきれてしまった。
「ここまで用意されたということは、私の答えはわかっていたということですよね!」
「でもカーラからの言葉を聞きたかった」
思えば泣いてばかりでカーラから“きちんとした”答えを聞きそびれたな。
悪戯な表情になったジェラルドは、すかさずカーラを引き寄せると、今ここで答えを聞きたいと耳打ちしてきた。弄びような方に何も言うことはありませんとプイッと他所を向いたが、そんなことで諦めるようなジェラルドではなかった。
「結婚式の予行練習だ」
「・・・・」
「汝は夫となるジェラルド・アングラードと人生を共にすることを誓うか」
「・・・・ち、誓います?」
「なぜ疑問形なのだ?もう少し自信を持って言え。なら、汝は夫となるジェラルド・アングラードのことをどう思っているのか」
「そ、そんな言葉はありません!」
ジェラルドは声を上げて笑うと、カーラの額、瞼、鼻先とキスを落とした。
・・・引っかからなかったか。
ひ、引っかかるわけがありません!
カーラは頬を膨らませ、ジェラルドを睨んだ。
しかし、私の前で誓えないなら、どうやってみんなの目で誓うのだ?
「みんなの前?」
「そうだ。私の両親、それに妹のクロエもわざわざアングラードから来たのだぞ」
!?
あたふたするカーラを見て楽しげに笑うと、愛していると口づけした。途端にカーラは動きを止め真っ赤になりながら、わ、私も愛してます・・・と小さな小さな声でつぶやいた。
ジェラルドにとって、それだけで十分だった。