王女の選択

「あー、邪魔するつもりはないんだが・・・」

ハッと気づくと、先ほどから静かに立っていたジェラルドの騎士が口元を押さえ、笑いを必死にこらえながらジェラルドとカーラを注視していた。ジェラルドは鋭く睨むと、カーラを守るように胸に抱え込んだ。

「十分邪魔をしている気がするが、なんだ?」

「そろそろ名乗らせてくれてもいいんじゃないかと思ってね。もしくは紹介してくれるとか。なんだったら何か指示を与えてくれてもいいんだが、単にお二人の時間をねぇ・・・」

そう言いながらも、騎士は興味津々とした様子で二人を見ていた。ジェラルドはちらっとカーラを見下ろしてから大きなため息をつくと、仕方ないといった感じで説明した。

「こいつは小さい頃からの腐れ縁で、名はリュカだ。さっきまでいたのはヴィクトー。ヴィクトーも古くからの友人でストラウス公国騎士団の団長を務めている。リュカは騎士団の副団長だ。彼の父上がアベラール辺境伯で我が父アングラード国王の従弟にあたる。」


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