王女の選択

その瞬間、カーラの手をグイッと掴みスカートをたくし上げたステラは廊下を走りだした。

カーラは驚きで声も出ないまま階段を引きづられるように駆け上がりカーラを寝室に押し込むと、即座に後ろ手に扉を閉めてから大きく息を吐きだした。

「お、お嬢様っっ!・・・いったいこれはどういう状況なのか簡潔にお答えください!ストラウス大公殿がこの城にいるということは我々が敗戦し、占領されたという理解でよろしいのでしょうか。このステラはもう心臓がバクバクして、冷静に対応するのもやっとでした。ストラウス大公殿は我々をどうしようとお考えなんでしょうか」

「・・・わからないわ」

ステラの焦りなど全く見えなかったので、逆に驚きながらカーラは答えた。

「わからないって・・・お嬢様!今の状況を考えると100%こちらが不利な状況ですよ」

「そう?包囲はされているけど城の中は騎士を含めて3人だけよ」

「3人だけって・・・。私達はタオルやせっけんの扱い方はわかっていても、それ以外は何もできないんですよ!あっという間に皆殺しです」

「こちらにはロイドもいるし、私もいるわ。それに彼が剣を抜くようなことはないと思うわ」

1対1では負けてしまったけど・・・・。しかしそのことは口にしなかった。するとステラは大きなため息をついた。

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